浜松湖西豊橋道路についての住民説明会

浜松湖西豊橋道路についての住民説明会

二川校区の道路問題についての住民説明会

2025年5月25日(日曜日)、二川生涯学習センターにて行われた「二川校区の道路問題についての住民説明会」参加してきました。僕は二川校区の住民ではありませんが二川校区の隣の校区、飯村校区の住民で二川校区に割と近いところに住んでいます。実際僕が子供のころは飯村校区はなく二川校区に含まれていました。

道路の問題、今回は二川校区内の渋滞に関する問題と二川バイパスと国道1号線を結ぶ新しい道路について、そして浜松湖西豊橋道路に関してです。で、会場の受付でどこの住民かチェックを入れる欄があってそこに書かれている地域名が二川しかなく「その他」すらありません。

K-Susaki

飯村校区なんですが?

受付の人

名前の上に校区名を書いてください。一応今日は二川校区の説明会ですので…

道路はいろんな校区とつながっているのに…

説明会開始時間ギリギリに行きましたが会場に入ると席は半分ちょっとは埋まっている感じです。説明会の流れについてまずお話がありましたが、その中で引っかかったのは…

豊橋市職員

本日は二川校区以外の方もいらっしゃるようですが質疑応答は二川校区の方に限らせていただきますのでお願いします。

道路というのはいろんな校区とつながっているし二川校区の渋滞の原因となっている道路は飯村校区を走る環状線から溢れている車です。飯村校区から二川校区へと渋滞がつながっているんです。二川校区単独で説明をしてもほかの校区、住民にも理解を深めてもらう必要があると思うのですが…

浜松湖西豊橋道路についての説明

浜松湖西豊橋道路
https://www.cbr.mlit.go.jp/meishi/works/hamamatsu-kosai-toyohashi/

浜松湖西豊橋道路についての説明ですが、これまでの説明会での内容とほとんど変わった点がなく、説明を聞いている限りは浜松湖西豊橋道路は絶対作るしルートも二川ルートから変わることはない。これらについて説明はするが変更も検討もしないという姿勢が感じられました。

こんな住民説明会に意義があるのか?

住民説明会は誰のためのものなのか

そもそも「住民説明会」というからには、地域の声に耳を傾ける姿勢があるべきだと思います。ですが、今回の説明会では「意見を聞く」場というより、「決まったことを伝える」場という印象が強く残りました。今回の説明会の冒頭で「今日は二川校区の方に限って質疑応答を行います」と線引きされた時点で、説明会に参加したほかの校区の住民の不安や疑問に対する受け皿は用意されていないのだと感じざるを得ませんでした。

道路の渋滞や交通の流れは校区の区分に従って動いているわけではありません。車の流れ、人の暮らし、通学や通勤の経路などすべてが校区を超えて複雑につながっています。だからこそ、道路計画には「広域的な視点」と「地域の生活実感」がどちらも必要です。その両方が抜け落ちた説明会に、どれほどの意味があるのか。少し疑問が残りました。

「決まったことを説明するだけ」でいいのか?

浜松湖西豊橋道路に関しても、これまでの説明会と内容が変わらず、質疑応答でも「変更はありません」「検討はしていません」といった回答が多かった印象です。「説明はしますが、見直しはしません」という姿勢が透けて見えるような内容で、形のうえでは開かれていても、実質的な対話の場ではなかったように感じます。

もちろん、計画というのは一定の段階で方向性を定める必要があるのは理解できます。ただ、その過程で住民との合意形成がどれだけ丁寧に行われたのかが問われるべきです。説明会というのは、決まったことを伝えるだけの「報告会」ではなく、意見を聞き、見直すきっかけにもなる「対話の場」であるべきではないでしょうか。

浜松湖西豊橋道路を誰が要望したのか?

道路というのは、建設して終わりではありません。その後の維持管理や交通影響、生活環境の変化に長く付き合っていくのは、そこに暮らす住民です。そうである以上、行政が住民の「実感」や「懸念」を拾い上げる努力は、計画段階でもっと必要だと思います。

そもそもこの道路計画は2011年に豊橋商工会議所が中心となって国土交通省に要望したところあたりから始まっているようですが、もう14年も前のことです。少子高齢化が進む中で本当に必要な道路なのか?また当初は「東名高速道路三ヶ日JCTと名豊道路を結ぶ」とあります。最初は国道23号バイパスから浜名バイパスに変わるあたりから北上して三ケ日につながるイメージじゃなかったのかと思われます。

それが大した説明もなく行われたアンケートを基にしているという理由で計画だけがどんどん進んでいく。下のサイトを見れば、この道路を望んでいるのは住民ではなく「財界」の人たちであることは明らかです。

https://www.toyohashi-cci.or.jp/kosai/new/index.html

いずれにしろ今回の説明会では、「参加しても、発言できない」「聞きに来ても、受け入れられない」という、ある種の線引きがあったことが残念でした。道路計画というのは一部の財界・経済界のためではなく、地域住民、地域全体、そして次の世代の暮らしに関わる大きなテーマです。もっと開かれた場として、多くの人が関心を持ちやすい形にしてほしいと感じました。

道路のような大規模なインフラ計画には、多くの時間とお金、そして政治的な決断が関わっています。だからこそ、住民側も「よくわからないから任せる」のではなく、「自分ごととして考え続ける」ことが大切だと改めて思いました。