2025年4月5日

新年度が始まりました。僕の住む自治会でも先日第一回の組長会議が行われました。当自治会では基本的に毎月1日に組長会議が行われ自治会内の行事やその他決めなければならないことを話し合ったり、回覧資料や候補を配布したりします。僕はもう自治会の役員ではありませんが自治会活動のデジタル化を進めるにあたって組長さんたちひお話ししておきたいことがあったので出席しました。
僕が自治会長を始めて務めた時もそうでしたが年度最初の組長会議というのはやらなければならないことは多いし会長をはじめ役員は慣れていないし本当に大変なんです。今回も印刷物が揃っていない、年度の表記が「令和6年度」となっていたり…てんやわんやでした。多分、10月の秋まつりが終わるまでは落ち着かないと思います。

役員や組長みんなが自治会運営のことがわかってきた頃にはその年度も終わりが見えてきています。
毎年年度の最初の組長会議に議員を呼ぶ慣習
さて、僕が初めて自治会長を務めた時、自治会長経験者の方から

年度の最初の組長会議にはこの地区の県議会議員と校区の市議会議員を呼ばんといかん。
そう言って組長会議の日程をそれぞれの議員に連絡しました。当時の僕は

そういうもんなのかな?
と、漠然と思っただけでした。自治会内の困りごとについて力になってくれると思っていたからです。
自治会活動の手引き
豊橋市は424の町自治会といくつかの町自治会を取りまとめる51の校区自治会があります。そして校区自治会全体で組織される豊橋市自治連合会があります。この自治連合会では自治会活動の統一したガイドラインとして「自治会活動の手引き」を作成しインターネット上に公開しています。僕も自治会長をやっていた頃には何度もこの手引きのお世話になりました。
https://www.toyohashijichiren.jp/index.html
自治会と政治活動
この豊橋市自治連合会の作成した「自治会活動の手引き」には自治会活動で生じる問題の中で政治・選挙の関係について以下のように書かれています。
自治会(町・校区)が特定の政党や候補者などを推薦すること自体は、公職選挙法に違反するものではありません。しかし、自治会が政治活動や特定の候補者を推薦するなどの行為は、その地域住民の合意形成が難しく、推薦に同意できない会員から批判や異議が唱えられて問題に発展するおそれがありますし、自治会と行政の日頃の密接な関係からも十分に注意する必要があります。
つまり、「公職選挙法に違反はしないけどトラブルになることがあるから気を付けてね。」ということ。
半ば強制的に参加させられた選挙活動
2年間の自治会長を務めているとき市議会議員選挙がありました。その時の選挙で校区自治会推薦という候補者の選挙活動に半ば強制的に参加させられました。特に応援もしていないし興味もない候補者だってので正直うんざりな気分でしたが自治会長ということで選挙事務所の役職があてがわれ個人演説会では弁士までやらされる羽目になりました。

応援していない候補者の弁士は正直精神的にキツイ…
こういうの良くないよなぁ良くないよなぁ…
で、ほかの自治体はどうなんだろうかとちょっと調べてみました。
自治会と議員、候補者の関係
自治会や町内会の運営と市議会議員や町議会議員、村議会議員、県議会議員の関わりはどこでも問題になっているようです。多くの自治体のウェブサイトで自治会と政治家との関わりについてのガイドラインまたはFAQが示されています。
枚方市
- 自治会として、特定の政治家を支援することは問題ないのでしょうか。
-
自治会等が、良好な地域社会の維持および形成に役立てる目的の範囲内において、特定の政治家を支援することは禁止されるものではありません。しかし、自治会等は、地域住民の理解と協力によって自主的に運営される団体という性格上、政治的に中立であることが基本であると考えます。政治的な活動内容につきましては、組織内で誤解のないよう十分議論し、注意していただく必要があります。また、地方自治法第260条の2に基づき、認可された自治会等については、特定の政党のために利用してはならないと規定されています。
八王子市
- 質問 町会・自治会として、特定の政治家を支援することは問題ないのでしょうか?
-
町会・自治会等が、良好な地域社会の維持および形成に役立てる目的の範囲内において、特定の政治家を支援することは禁止されるものではありません。
しかし、町会・自治会等は、地域住民の理解と協力によって自主的に運営される団体という性格上、政治的に中立であることが基本であると考えます。
政治的な活動内容につきましては、組織内で誤解のないよう十分議論し、注意していただく必要があります。
ただし、地方自治法第260条の2に基づき認可された町会・自治会等(認可地縁団体)については、特定の政党のために利用してはならないと規定されています。
藤枝市
- 自治会・町内会の政治活動について
-
自治会・町内会は、地域住民の理解と協力によって自主的に運営される団体という性格上、政治的に中立であることが基本です。特定の政治家を応援することは禁止されておりませんが、個人の思想信条に御配慮いただくとともに、誤解を招く恐れがありますので、以下のことは行わないようにしてください。
- 政治活動への参加や寄附を町内会員に強制すること
- 町内会の会計と政治活動の会計を同一にすること
- 市が発行する文書と政治に関する文書を一緒に回覧すること
- 政治に関する文書を、市からお渡ししている回覧板で回覧すること
なお、地方自治法第260条の2に基づいて認可された地縁団体(認可地縁団体)につきましては、同法で「特定の政党のために利用してはならない」と定められています。
八戸市
- 町内会の回覧板で特定の政治家を応援するチラシを回覧してもよいか。
-
任意団体である町内会において会員の総意であれば、政治家の活動報告チラシを回覧板で回覧
するなど、特定の政治家を支援する活動を行うことについては、禁止されるものではありません。
しかしながら、個人の思想・信条は尊重されるべきですので、政治的な活動内容については、町
内会内で十分に話し合い、慎重に扱ってください。
なお、地方自治法第 260 条の2に基づき認可された町内会(認可地縁団体)は、同法において、
「特定の政党のために利用してはならない」と規定されていますので、注意しなければなりませ
ん。
他にもほとんどの自治体の見解として、公職選挙法に違反はしないが自治会や町内会で積極的に特定の議員や候補者を応援したり便宜を図ることは好ましくないとしています。それをい踏まえると自治会の組長会議に特定の市議会議員、県議会議員、候補者を呼ぶことは好ましくないと思ったりします。
組長会議にノコノコ出てきて平然と

自治会の推薦をいただいている山本です。
なあんて自己紹介をするのは何だかね。

自治会に深く関わっていますが、あなたのことはこれっぽっちも応援していないし、支持もしていないし…
まぁそうやって日本の色んなものが動いてるんでしょうね。